私は、
ヤフオクだけでは無く、
ヤフーショッピングも良く利用してますが、

先日、
オススメ品のメールが来ました。
それは、サイクルパラダイスという
中古自転車屋さんが出品していた、

FH7700の【24穴エアロスポーク用】
でした。

(閲覧歴から私の嗜好が分かるんでしょうかねぇ? 私の琴線に触れる品を色々勧めて来ます)

未使用で説明書付き、箱のみ無し
ということでしたが、
1万7800円で購入しました。
(発売当時の新品定価とほぼ同じ)

イメージ 1


届いてみて確認すると、
スポークの組み跡も全く無くて、
ハブ軸を指で摘まんで回してみると、
ネットリした感じで、
ゴリゴリ感は全く無く、
正しく新品未使用の極上品でした。

何故こんな古い物を2万円近い金を出して
買ったのかというと、

ご自分でグリスアップと玉当たり調整を
したことがある人なら解ると思いますが、
カップ&コーン式ベアリングのハブで、
当たり調整で無段階に調整出来て
究極に回転の軽さを出せるのは、
FH7700が最後だからです。

FH7800は専用の大径アルミ中空シャフトに
なったのは良いが、ベアリングはリテーナー式になってしまいましたし、
シマノのフリーハブでは唯一、
右側ベアリングの位置がボスフリー時代の
ハブと同じ様な位置に配置されていて
外側には無く、
右側ベアリングをギリギリ外側に配置出来る

という、フリーハブの利点を
棄ててしまっています。

更に、

FH7900からは、
シマノは【デジタルアジャスト】
と呼称していますが、

構造は
昔の輪行用ヘッドパーツと全く同じ、
マイクロアジャスター方式に
なってしまいました。

そのギザギザが40分割なので、
玉当たりを【角度にして9度づつ】
でしか調整出来なくなってしまったのです。

私は、どうにもこれが我慢なりません。

今現在、手元に現物は無いし、
その方式になってからのハブシャフトの
ネジピッチを厳密に測ったことは
無いのですが、

仮に、
それ以前と同じピッチ1.0mmだとして、
9度締めると0.025mm玉押しが進むのですが、
それでは、ドンピシャに合わせられないのです。


(一部訂正します。)

他の人のブログ記事の、
画像で見た感じでは、
ピッチは明らかに1.0mmより小さく、
0.5mmから、大きくても0.75mmだと
思われます。


私が締め合わせ方式のハブの
玉当たりを出す時は、
角度にして3度以下の領域を
何度も何度も神経質にやり直して、
完璧を目指します。

これは、シムの厚みに換算すれば、
受注生産品である【0.005mm】が
必要なレベルの微調整です。

(参考までに書きますと、
人間の頭髪の太さは0.06mm~0.08mmで、
金箔の厚みは、0.0001mmです。)

つまり、
シマノは【デジタルアジャスト】と
呼んではいますが、
偶然ドンピシャになることは
有るかも知れないが、
ほんの僅かにガタが有る状態から
1クリック進めると、
僅かに回転が重くなることが
殆どだということです。

【バカチョンカメラ】
って言葉が昔はありましたが、
それと同じで、
誰もが簡単に80点のことは出来るが、
そのせいで、
熟練者でも100点満点は狙えない構造に
なってしまいました。

勿論 ベアリングは、
無負荷の回転の軽さより荷重した時の
軽さの方が重要で、
その為には、ある程度の余圧を掛けた方が
良いのでしょうが、

無段階で調整出来なくなったのが、
機械構造的に進歩なのか?
と、疑問に思います。

微妙な調整が出来ないのなら、
カップ&コーン式にする意味など無く、
台湾系ハブや、マビックの様な
カートリッジベアリング打ち替え式に
した方が、利にかなっています。

コーナリング中に斜め方向に
荷重が架かるからカップ&コーン式の方が
良いという人が居ますが、

カートリッジベアリングでも
アンギュラコンタクト形状の物もありますし、

あの
【ゴキソのハブ】は、
アンギュラコンタクトでは無い、
普通の、深溝式カートリッジベアリングです。

その点、
FH7700は昔ながらのダブルナットによる
締め合わせなので、
当然、無段階で調整出来ます。


あと、
どうしても欲しかった理由として、
24Hでエアロスポーク用
というのが一番の理由です。

昔と違って今は、
アルミでもカーボンでも、
材質と熱処理、表面処理の進歩により、
リヤ24本で充分剛性が出せるからです。
(一番の理由は、昔の様な超ローハイトリムが無くなったことですが..... )

なので、
クロモリロードレーサーに使う
手組みホイールにしても次に組むのは、
リヤは24本で良いだろうと思っていたのですが、

そうなると、
リムの選択肢は星の数ほど在るのに、
ハブの選択肢が(私的には)
非常に少ないのが悩みでした。

サードパーティー製なら、
穴数も含めて重量が軽量で、
シマノよりも
回転も良い物がいくらでもありますが、

それらを使う、一番のネックは、
フリーボディがアルミの物ばかりで、
スプラインにスプロケが食い込んで
ガチャガチャになってしまうことです。
(ABGという、スプラインの1山だけに
鉄板を貼り付けた物もあるが、
大した効果は無い)

シマノ純正なら、
スプラインの山が高い7800デュラしか
アルミ製のフリーボディは無く、
他は全て、チタンか鉄製なので、
食い込みの問題は全く無いのですが、
前述した様に、
7800以降のシマノのハブは構造的に
気に入らないので..... 。

そこで、
このハブを見つけて飛び付いた訳です。

今でも金さえ積めばFH7700の32穴は
割りと簡単に入手出来ますが、

【24穴は非常に希少】なので。

今回入手出来たのは非常にラッキーでしたが、

私が高く評価するこのハブにも、
数点だけ気に入らないところがあります。

先ず第一に、
重量がクソ重いことです。
サードパーティー製の様にフリーボディがアルミじゃ無いことが一番大きいのですが、
中空ハブシャフトが鉄製なのも大きな原因です。

これについては既に改善策を
持っています。

イメージ 2


これは、2代目XTR(M960)の
チタン製リヤハブシャフトです。
これをエンド幅に合わせて5mmカットして使うのです。
(画像はカット済みですが、私はカット前の物を、もう1本所有しています。
つまり、今回の記事には関係ありませんが、エンド幅135mm用にも改造出来るということ)

これは勿論、今は入手不可能ですが、
7700デュラ時代は定番のチューンアップ方法で、

(SRP社からもチタン製中空軸は出ていましたが、こっちの方が安かったし、
シマノ純正だから安心感も高い)

コレに交換すると、
一般的な人の感覚だと微々たるものかも知れませんが、約21g軽量化出来ます。

私の周りでも少なくとも5人は
やっていました。
(私がやり方を教えたんですが)

何故、MTB用のXTRがチタン製なのに、
遥かに軽量性が問われるデュラが
鉄製なのか疑問を感じていましたが、

チタン軸に替えても全く剛性的には
問題はありませんでした。
【効果も感じられませんでしたが。】

あと、
もう1つの気に入らない点ですが、

それは、
玉当たり調整を究極まで追い込めるのですが、
それにはコツが必要で、
それが非常に難しいのです。

その原因は、
反フリー側のロックナットと玉押しの間に挟まる、5.8mm厚のアルミ製スペーサーが非常に柔らかいことです。

↓ピンボケですが単品で撮影しました。

イメージ 3


コレ、
7000番台は勿論、2000番台でもない、

【生のアルミ】
の様な軟らかさで、
感覚的には一円玉の様な軟らかさです。

玉押しとロックナットの間に挟まっていますが、締め合わせて行くと、
ムニュ~っと潰れて行く様な、
【スポンジーな感じ】が指先に伝わります。
コレがFH7700の玉当たり調整を
非常に難しくしている最大の原因です。

コレについても
15年以上前に解決策を見つけています。

イメージ 4


私が金属を切削する仕事で、
いろいろ工作機を使えるから出来ることですが、
A7075  (昭和呼称では 75S) の、
丸棒からスペーサーを削り出しています。

コレに交換することで玉当たり調整は、
劇的に簡単になります。
(絞め合わせ時のスポンジーな感じは、
全く無くなります)

ここまでしなくても、
ヤフオク等で、ボスフリー時代の
カンパやシュパーブのスペーサー
(恐らく2000番台のアルミ製)
が、色々な厚みで出ていますから、
(値段はけっこう高いが)
近い厚みの物を買って、
それに交換するだけで、
ほぼ同じ効果を得られます。

つまり、
シマノは、このスペーサーの
【ゴミの様な材質】を
マトモな物に変えるだけで、

(恐らく材料代は数円の差)

デジタルアジャストなんて
【改悪】をする
必要は無かったのです。

昔からシマノは、
常に伝統をブチ破ることで、
革命的な物を生み出すことに執心している

【カラクリ屋】で、

タイムボカンシリーズで言う

【ビックリドッキリメカ】で
自転車業界を席巻して来たのは、
分かるんですが、

この辺りは、
金属材料の質や工作精度で勝負していた、かつてのサンツアーとか、
カンパを見習って欲しいところです。