2018年05月

フレンチバルブの
リムナット(バルブナット)について。

クリンチャータイヤのチューブは、
バルブ外周にネジが切ってある物と、
チューブラータイヤの様に
ネジ切り無しの物が混在していますが、
現在は、
ネジが切ってある物がほとんどです。

その場合、リムナットは使いますか?

チューブラータイヤが殆んどだった時代の昔から乗っている人の間では、
使わないという人も多いのですが、

【私は使います】

何故なら、
アルミリムでは普通のことですが、

リムのバルブ穴に,何らかの樹脂が挿入されていない場合、
リムナットを使わないと、
リムの穴とバルブが接触して、
走行中にカチカチ音が鳴ることがあるからです。

チューブラーと違って
【接着されていない】ことも一因ですが、

走行中の振動でバルブが揺れてリム側の穴と接触し、
カチカチと音鳴りすることが非常に多いのです。

それを防ぐ為に、
バルブにビニールテープを巻くとか、
バルブ根元にエポキシ樹脂等を塗る等の小細工をすれば、
金属同士が接触しないので音鳴りはしませんが、 それをやるのは面倒です。


だけど、リムナットって、
最初からチューブに付いてくる物って、
鉄にメッキされた物で、
見た目もローレット加工された物ばかりで、

何よりも見た目が
【クソダサい】じゃないですか?

出来れば、もう少しカッコ良い物に
交換したいですよね?

だけど、
市販品では何故か売っていません。

KCNCとかTOKENで出せば売れるだろうに、何故 売らないだろう?


..........と、いう訳で自作してみました。

イメージ 1

イメージ 2


酔っ払ってからスマホで撮影したので、
全くピントが合っていません。
なので画質についてはスイマセン。

これは、
市販のM5(並目)のA7075アルミナットを
追加工した物です。

具体的には、
M5ナットにΦ5.5のドリルを通し、
タップを切り直しています。

M5ナットを使うのは二面幅が8ミリなので、元々付いているリムナットより
外径が小さくなりスッキリした外観になるからです。

因みに画像の物は、
上の方をテーパー状に加工しているし、

6面とも強度は無視した貫通穴を空けて
見た目の格好良さを重視しています。

 締付けトルクは全く必要無いどころか、


【工具を使わず指先でつまんで締める】
のが正解で、それ以上のトルクを架けるのは、バルブがチューブから剥離する原因になり、絶対にやってはならないので
ナットの強度は全く必要ありません。
なので穴ボコにしても問題ありません。

見た目の格好良さを気にしないなら、
普通のM5ナットを加工して、
フレンチバルブに合うリムナットに
改造するだけなので、
適合するドリルとタップさえあれば
誰にでも出来ます。

さて、ここから
今回の記事の本題ですが、

フレンチバルブのネジ規格を
知っている人はどのくらい居るでしょうか?

ググれば分かることではありますが、
【ココに正解を書きます】

メートルネジではありません。
インチネジの
ユニファイ でも、ウィットワース
でも、ありません。

【自転車バルブ用ネジ規格】と、
いう、完全に専用の規格で、

日本では、
JIS規格の【 D 9422 】に
【明確に規定】されています。
具体的には、【6V1】という規格で、
メートルネジに無理やり換算すれば、
[ M6.15 ] で[ピッチ0.8 ]に相当します。

【D 9422】で調べれば、
詳細に寸法が載った表が出ます。

ピッチは勿論、
ネジ山の、山の径や谷の径、角度、
山と谷のRの大きさ等まで。

ちなみに、 OSGや、ヤマワに、
その物ズバリの【6V1】のタップは、
特別流通品としては在りますが、
ある程度は、まとまった本数でないと
作ってもらえませんので、
通常はメーカーからタイヤメーカーに
直納する品であり、
一般人が買うことは、ほぼ不可能です。

Amazonでも、
ヤマワ社の、【6V1】のタップは、
ズーっとズーっと、遥か何年も前から、
【一時的に品切れ、入荷時期未定】
と、なっていますから、
かつては売ったことが有るのかも知れませんが、今後も入荷する可能性は非常に低いでしょう。

でも、リムナットを作りたいとしたら、
どうすれば良いのか?

私が20年以上前からやっている方法ですが、
ネジ外径が非常に近く、
ピッチが全く同じである、

【M5のヘリサートタップ】
を使うのです。

イメージ 3

一番右側のパイロットタップを含め

4本在りますが、全てが 微妙に径が違います。 
一番左側は0.03ミリオーバーサイズです。

因みに、
M5のヘリサートタップの下穴径は
Φ5.2なんですが、
Φ5.2ドリルの後に
ヘリサートタップを通しただけでは、
先ず通りません。
6V1の方がネジ山の谷の径が大きいからです。だから下穴は、
Φ5.4からΦ5.5 で空けます。

これで、
パナレーサーのフレンチバルブに通るナットは出来ます。(スルスル通ります)

ビットリアのチューブだと、
かなり固い感触ですが、無理やりネジ込めば入ります。

しかし、

シュワルベとコンチネンタルのチューブだと
2山~3山くらいしか入らない場合があります。

同じ規格でも
メーカーにより径で0.03mmくらい違うのは
良くあることですし、
転造ダイスの山が段々ヘタって来るので、
ロットによりネジ径は微妙に違って来ます。
だから、
タップを無理やり【コネクリ回して】

コジル様にネジ山を拡げて使っていました。

そんな中、Amazonで、
中華製の安い【6V1】のタップを発見して

直ぐに注文しました。
確か900円くらいだったと思いますが、
中国からの送料も掛かるので、
値上がりしてたらオススメはしません。

イメージ 4

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B06ZZ1JZNX/ref=yo_ii_img?ie=UTF8&psc=1

これは、正に6V1規格の径になっており、

オーバーサイズM5ヘリサートタップより
更に0.1mm位は太いので、
これを通せばシュワルベのバルブでも、
コンチネンタルのでも普通に通ります。

6V1-32と記載されておりますから、
JIS規格とは厳密には僅かに違うのですが、
25.4ミリ間で32山なのだから、
ピッチは0.79375ミリとなり、
実質、同じピッチと考えて構いません。

【ナットの厚みも薄く、5山くらいしか架からないのですから、全く問題ありません】

ただし、中国製の安物なので、
材質はハイスではあるものの、
刃先の耐久性は期待出来ません。
だから、
【M5のヘリサートタップを通した後】
の、最終仕上げと考えるべきでしょう。

被削物も、アルミなら問題無いですが、
チタンなら 恐らく無理でしょうね。





コンパクトクランクって、
いわゆるPCD110のクランクだけど、
それを使う意味について。

コンパクトクランクを使う意味は、
インナーチェーンリングを最小33Tまで下げられることにあり、
インナーが38T以上なら
【全く意味がありません。】
PCD130でも最小ギヤは38Tまで付きますから。

私的には、レースに出るのでもないのなら、
そもそもフロントのギヤを軽くする方向に持って行くのが、そんなに意味があるのかと疑問に思っています。

何故なら、コンパクトクランクで
50T-36Tを付けている人でも、
リヤのスプロケは
11Tトップか12Tトップで
最大ローは25Tか28Tの人がほとんどだからです。

50t-11tだとギヤ比は4.545ですが、

私のデローザは、コンパクトクランクなどは使っていませんが、シマノのジュニア用スプロケを付けていて、
一番重いギヤが53t-14tです。
そのギヤ比は3.786です。 

700Cホイールで53T-11Tというのは、
ツールやジロに出る様なトッププロが
キツイ下りで逃げを仕掛ける時と、
ゴリゴリのスプリンターが
何人ものチームメイトによる列車に引っ張られて
60km/h以上出ているところからの
超高速域スプリントに使う物であって、
日本の実業団レベルのスプリンターでも
踏み切れる人など、ほとんど居ません。

なのに、
現在のロードレーサー完成車は 
例えば20万円以下のエントリーモデルでさえ、
フロントが50×36Tで
リヤはトップが11Tが付いていることが多いのですが、
そんな設定にして販売するメーカーは
頭が狂っているのかと思いますね。
完成車価格で35万円以上のミドルグレードなら、まだ理解出来るのですが...

と、いうより、
11Tと12Tなんて、レースに出ない人には全く必要無いです。

現実的には、
フロント50Tとしても、
平地で40km/hで頑張ってる時でさえ
16Tか15Tが適合するのであり、
私的には、一般人がロードレーサーを
ツーリング目的に使うのなら、
下り坂を含めても
13Tトップで充分だと思います。
50T-13Tトップで回り切ってしまう様なキツイ下り坂なら、脚を水平に止めて、
ハンドルにアゴが付く位に伏せる方が
遥かに速いですからね。

11速だろうが10速だろうが、
使えない重いギヤなら、
無くても同じどころか、
無い方が良いに決まっています。

私がフロントに53Tを使うのは、
FDの直付け台座が高い位置にあり、
52T以下には出来ないから、
そうしているのですが、

フロント側の歯数を1T増減するより、
リヤの歯数を1T増減する方が、
変化率は5倍前後違います。

因みにクランクが、
PCD130だと最小38T、
PCD135だと最小39T
が付きますが、

今のRDはリヤの最大ローが32Tくらいなら余裕で対応しますし、
20年以上前の7700デュラでさえ、
ショートケージで実質は28Tまで使えます。

だから、フロント38T-リヤ28Tよりも
ギヤ比を軽くしたい人が
初めてコンパクトクランクを使う意味が出て来るのであって、
最大ローギヤが25Tのまま、ギヤ比を軽くする為にコンパクトクランクを使う人はギヤ比の意味が良く分かっていないと思います。
コンパクトクランクに替えるよりも、
リヤの最大ローギヤを2T大きくする方が
遥かに効果があるからです。

もっと極端に例えると、
ドミフォンレーサーに使う様な
フロント【100 T】を【101 T】に替えても、
ギヤ比は1%しか変わりませんが、
カプレオの【9t】トップを【10t】
にしたら、
10%と、10倍変わる訳です。
同じ【1t】変えただけなのにね。

だから、リヤに11Tとか12Tを使っていて、
全体的にギヤ比を下げる為に
コンパクトクランクを使うと言っている人は、私には全く意味が分かりません。

科学的、数学的根拠に基づいた本質を見ず、
自転車雑誌の提灯記事に踊らされてるだけだと思いますね。

イメージ 1

アマゾンで売っている
怪しい中華部品について。

中国からの【送料込みで数百円】の、
【タダ同然の商品】を目にする人も  
多いと思います。

Chinapostの郵送料金は、
詳しくは知りませんが、

例えば、
同じ品を東京から埼玉まで送るとして、

一番安いであろう、
定型外郵便で送るとしても、
82円は掛かる訳です。

画像の品は、
中国からの【送料込みで250円】
でした。

しかも、9個入っていました。
チャンと仏式バルブに合いますから、
機能的には全く問題ありません。

そもそも、
ドレスアップ用の部品ですから、
強度も精度も必要なく、
ある程度軽くて、見た目がカッコ良ければ良いだけですしね。

コレ、日本の自転車屋さんで買ったら、
2個セットで500円以下では買えません。

それと、画像では分かり難いかも知れませんが、
日本国内では使えない毒性の高い染料を使っているからか、
青の発色は目が覚める様な美しさです。
(毒性が強いのは染色作業者に対してで
あり、購入者には全く無害ですが)

コレと全く同じ形の物で、
こんなにキレイな青じゃ無い物が、
自転車屋でもアマゾンでも、
2個セットで500円以上で売られています。

ならば、何故コレは、
こんなに安いのか?

あまり、詳しく書くと、
(色々な意味で消されそう)
なのですが、

簡単に書けば、
そりゃ、泥棒市場だからですよ。

他にも有名どころでは、
シマノプロのバーエンドキャップは、
純正品は1000円以下では買えませんが、
アマゾンでは、全く同じ物の
シマノプロのロゴ無しが300円以下で
色々な会社名で出ています。

つまり、
製造会社は同じだが、
正規ルートに乗る前の横流し品とか、
製造会社のオペレーターが
こっそりネコババした物を
【ペーパーカンパニーを作って】
売っているのです。

それが良いか悪いか語るのは、
立場によって違います。

中国の工場で
奴隷並みの賃金で働いている人なら、
こんな微々たるサイドビジネスでも、
アマゾンに登録すれば、 
世界中から注文が殺到するので
当然、会社からの正規の給料を超えます。
と、言うより、
そうでもしないと、食べていけないのです。

一方、
シマノはシマノプロというブランド名を
傷つけられることになる訳です。

これが中国の工場に作らせる、
一番のリスクなんです。

しかし、
特に自転車業界では、
アメリカンは当然、
イタリアの御三家も全て中国の工場で作られているのは、余程の情弱じゃ無きゃ
誰でも知っていることです。

台湾だから、中国だから、

そんな時代錯誤のことを言ってるのは、

未だにフリクションレバーとか、
チューブラーしか認めない様な
老害です。

怪しげなルートで回って来たとしても、
品質は変わりませんから、
ブランド志向でなければ
中国製の怪しげな部品の中から、
チャンとした品質の物を選別出来る目があるなら、
それはそれで楽しいことです。

ステム等に使うチタンボルトは、
中国製の物は強度的にヤバい物も多く、
それを判別するのは難しいのですが、

今回の様に、
バルブキャップ
とか、
バーエンドキャップ
等は、単なるドレスアップですから、
色と形がキレイでさえあれば良い訳で、
材質も強度も全く関係ありません。

ただし、Chinapostですから、
追跡番号が通知されても
反映されるまでに2週間以上掛かることもあるし、全く反映されないまま、2カ月後に突然届くこともあります。

アマゾンに連絡すれば、
対応は迅速なんですが、
1カ月経って届かないから返金請求したら、
その1週間後に届いたということが何度かあります。

常にそのくらい遅いなら、
返金請求などしないで、
最初から、その様に覚悟して待つのですが、
たまに、注文して3日後に届くこともあるので、いつ届くのかは全くの運まかせです。





↑このページのトップヘ