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私は、
ヤフオクだけでは無く、
ヤフーショッピングも良く利用してますが、

先日、
オススメ品のメールが来ました。
それは、サイクルパラダイスという
中古自転車屋さんが出品していた、

FH7700の【24穴エアロスポーク用】
でした。

(閲覧歴から私の嗜好が分かるんでしょうかねぇ? 私の琴線に触れる品を色々勧めて来ます)

未使用で説明書付き、箱のみ無し
ということでしたが、
1万7800円で購入しました。
(発売当時の新品定価とほぼ同じ)

イメージ 1

届いてみて確認すると、
スポークの組み跡も全く無くて、
ハブ軸を指で摘まんで回してみると、
ネットリした感じで、
ゴリゴリ感は全く無く、
正しく新品未使用の極上品でした。

何故こんな古い物を2万円近い金を出して
買ったのかというと、

ご自分でグリスアップと玉当たり調整を
したことがある人なら解ると思いますが、


カップ&コーン式ベアリングのハブで、
当たり調整で無段階に調整出来て
究極に回転の軽さを出せるのは、
この FH7700が最後だからです。
FH7800は専用の大径アルミ中空シャフトに
なったのは良いのですが、
シマノのフリーハブでは唯一、

右側ベアリングの位置がボスフリー時代の
ハブと同じ様な位置に配置されていて
外側には無く、

右側ベアリングをギリギリ外側に配置出来る

という、フリーハブの最大の利点を
棄ててしまっています。
更に、

FH7900からは、
シマノは【デジタルアジャスト】
と呼称していますが、

構造は
昔の輪行用ヘッドパーツと全く同じ、
マイクロアジャスター方式に
なってしまいました。

そのギザギザが40分割なので、
玉当たりを【角度にして9度づつ】
でしか調整出来なくなってしまったのです。

私は、どうにもこれが我慢なりません。

今現在、手元に現物は無いし、
その方式になってからのハブシャフトの

ネジピッチを厳密に測ったことは無いのですが、

仮に、
それ以前と同じピッチ1.0mmだとして、
9度締めると0.025mm玉押しが進むのですが、
それでは、ドンピシャに合わせられないのです。



(一部訂正します。)

他の人のブログ記事の、
画像で見た感じでは、
ピッチは明らかに1.0mmより小さく、
0.5mmから、大きくても0.75mmだと
思われます。

私が締め合わせ方式のハブの
玉当たりを出す時は、
角度にして3度以下の領域を
何度も何度も神経質にやり直して、
完璧を目指します。

これは、シムの厚みに換算すれば、
受注生産品である【0.005mm】が
必要なレベルの微調整です。

(参考までに書きますと、
人間の頭髪の太さは0.06mm~0.08mmで、
金箔の厚みは、0.0001mmです。)

つまり、
シマノは【デジタルアジャスト】と
呼んではいますが、
偶然ドンピシャになることは
有るかも知れないが、
ほんの僅かにガタが有る状態から
1クリック進めると、

僅かに回転が重くなることが殆どだということです。

【バカチョンカメラ】
って言葉が昔はありましたが、
それと同じで、
誰もが簡単に80点のことは出来るが、
そのせいで、
熟練者でも100点満点は狙えない構造に
なってしまいました。

勿論 ベアリングは、
無負荷の回転の軽さより荷重した時の
軽さの方が重要で、
その為には、ある程度の余圧を掛けた方が
良いのでしょうが、

無段階で調整出来なくなったのが、
機械構造的に進歩なのか?
と、疑問に思います。

微妙な調整が出来ないのなら、
カップ&コーン式にする意味など無く、
台湾系ハブや、マビックの様な
カートリッジベアリング打ち替え式に
した方が、利にかなっています。

コーナリング中に斜め方向に
荷重が架かるからカップ&コーン式の方が
良いという人が居ますが、

カートリッジベアリングでも
アンギュラコンタクト形状の物もありますし、

あの
【ゴキソのハブ】は、
アンギュラコンタクトでは無い、
普通の、深溝式カートリッジベアリングです。

その点、
FH7700は昔ながらのダブルナットによる
締め合わせなので、
当然、無段階で調整出来ます。


あと、
どうしても欲しかった理由として、
24Hでエアロスポーク用
というのが一番の理由です。

昔と違って今は、

アルミでもカーボンでも、材質と熱処理、表面処理の進歩により、
リヤ24本で充分剛性が出せるからです。
(一番の理由は、昔の様な超ローハイトリムが無くなったことですが..... )

なので、
クロモリロードレーサーに使う
手組みホイールにしても次に組むのは、
リヤは24本で良いだろうと思っていたのですが、

そうなると、
リムの選択肢は星の数ほど在るのに、
ハブの選択肢が(私的には)
非常に少ないのが悩みでした。

サードパーティー製なら、
穴数も含めて重量が軽量で、
シマノよりも
回転も良い物がいくらでもありますが、

それらを使う、一番のネックは、
フリーボディがアルミの物ばかりで、
スプラインにスプロケが食い込んで
ガチャガチャになってしまうことです。
(ABGという、スプラインの1山だけに
鉄板を貼り付けた物もあるが、
大した効果は無い)

シマノ純正なら、

スプラインの山が高い7800デュラしか
アルミ製のフリーボディは無く、
他は全て、チタンか鉄製なので、食い込みの問題は全く無いのですが、
前述した様に、

7800以降のシマノのハブは構造的に気に入らないので..... 。

そこで、
このハブを見つけて飛び付いた訳です。

今でも金さえ積めばFH7700の32穴は
割りと簡単に入手出来ますが、

【24穴は非常に希少】なので。

今回入手出来たのは非常にラッキーでしたが、

私が高く評価するこのハブにも、
数点だけ気に入らないところがあります。

先ず第一に、
重量がクソ重いことです。
サードパーティー製の様にフリーボディがアルミじゃ無いことが一番大きいのですが、
中空ハブシャフトが鉄製なのも大きな原因です。

これについては既に改善策を
持っています。

イメージ 2


これは、2代目XTR(M960)の
チタン製リヤハブシャフトです。
これをエンド幅に合わせて5mmカットして使うのです。
(画像はカット済みですが、私はカット前の物を、もう1本所有しています。
つまり、今回の記事には関係ありませんが、エンド幅135mm用にも改造出来るということ)

これは勿論、今は入手不可能ですが、
7700デュラ時代は定番のチューンアップ方法で、

(SRP社からもチタン製中空軸は出ていましたが、こっちの方が安かったし、
シマノ純正だから安心感も高い)

コレに交換すると、
一般的な人の感覚だと微々たるものかも知れませんが、約21g軽量化出来ます。

私の周りでも少なくとも5人は
やっていました。
(私がやり方を教えたんですが)

何故、MTB用のXTRがチタン製なのに、
遥かに軽量性が問われるデュラが
鉄製なのか疑問を感じていましたが、

チタン軸に替えても全く剛性的には
問題はありませんでした。
【効果も感じられませんでしたが。】

あと、
もう1つの気に入らない点ですが、

それは、
玉当たり調整を究極まで追い込めるのですが、
それにはコツが必要で、
それが非常に難しいのです。

その原因は、
反フリー側のロックナットと玉押しの間に挟まる、5.8mm厚のアルミ製スペーサーが非常に柔らかいことです。

↓ピンボケですが単品で撮影しました。

イメージ 3


コレ、
7000番台は勿論、2000番台でもない、

【生のアルミ】
の様な軟らかさで、
感覚的には一円玉の様な軟らかさです。

玉押しとロックナットの間に挟まっていますが、締め合わせて行くと、
ムニュ~っと潰れて行く様な、
【スポンジーな感じ】が指先に伝わります。
コレがFH7700の玉当たり調整を
非常に難しくしている最大の原因です。

コレについても
15年以上前に解決策を見つけています。

イメージ 4


私が金属を切削する仕事で、
いろいろ工作機を使えるから出来ることですが、
A7075  (昭和呼称では 75S) の、

丸棒からスペーサーを削り出しています。
コレに交換することで玉当たり調整は、
劇的に簡単になります。

(絞め合わせ時のスポンジーな感じは、
全く無くなります)


ここまでしなくても、
ヤフオク等で、ボスフリー時代の

カンパやシュパーブのスペーサー
(恐らく2000番台のアルミ製)
が、色々な厚みで出ていますから、 (値段はけっこう高いが)
近い厚みの物を買って、

それに交換するだけで、ほぼ同じ効果を得られます。

つまり、
シマノは、このスペーサーの
【ゴミの様な材質】を
マトモな物に変えるだけで、

(恐らく材料代は数円の差)

デジタルアジャストなんて
【改悪】をする
必要は無かったのです。

昔からシマノは、
常に伝統をブチ破ることで、
革命的な物を生み出すことに執心している

【カラクリ屋】で、

タイムボカンシリーズで言う

【ビックリドッキリメカ】で
自転車業界を席巻して来たのは、
分かるんですが、

この辺りは、
金属材料の質や工作精度で勝負していた、かつてのサンツアーとか、
カンパを見習って欲しいところです。






先週土曜日の話なんですが、
バーテープと、
パンク修理用のパッチを買おうと、
某 アルぺ〇系の、
某【ス〇ーツ〇ポ】に行ったんですが、

その時に出くわしたのが、

【その店で買った】ばかりの
ジャ〇アントの4~5万円 (位に見える)
クロスバイクを持って来て、
リヤホイールのスポークが
1本切れてしまったから
直して欲しいという人(客)でした。

店員との会話を聞いていると、

ママチャリから乗り換えたばかりな
人みたいで、歩道の段差で抜重もせずに
ガツンと乗っている様な感じらしく、

乗り方を覚えないと
何度直しても同じことだとは思いますが、

その時の店側の対応に驚きました。

折れたスポークだけを取り寄せることは出来ず、32本分全て取り寄せないといけないから、
リヤホイール丸ごと交換した方が安い
と言うのです。

しかも、
リヤホイールだけで2万円くらい掛かるし、
取り寄せるのに、
1ヵ月から2ヵ月以上掛かるから、
そこまで金と時間を掛けるなら、
何と!

【新車を買った方が良い】!!!

と、【真顔】で言っていました。

折れたスポークは、
黒色ではあるものの、
専用のストレートスポークではなく、

【汎用の首折れスポーク】です。

つまり、
スポーク1本だけを交換して、
元通りにすることさえも出来ないのです。

もう一度言います。
スポークが1本飛んだだけで、
【修理するより新車を買った方が良い】
という、ゴキブリ以下の店があるのです。

そんなクソ店舗のクソ店員が、
【一丁前】に、
自転車を売っているのです。

(だから、私はバーテープとパンク修理用のパッチしか買ったことはないんですがね)

がっかりしていたオッサンに、
私が声をかけました。

「あの~、すいません、
オタク様のスポークは黒色ですが、
銀色で良ければ、私の家に持って来てくれたら、30分以内で走れる様に直せますけどね。」

と、いうことで、
家まで来てもらい、

星の14番プレーンスポークの
ネジを切り足してからカットし、
交換したわけなんですが、 
(珍しく、反フリー側だからスプロケを外す必要も無かった)

そのオッサンは、 
何故、素人の私が出来ることが
買った自転車屋に出来ないのか、
非常に憤っていました。

最低でもホイール交換で2万円
と言われていたからか、
そのオッサンは、
1万円を置いて行こうとしていましたが、

私は、
「金は要らないから缶ビールでも奢って」と言ったら、

【シーバスリーガル】
 を、1本頂きました。
 ラッキー!(笑)






自転車を趣味としている人間なら
ツーリングとまでは言えないくらいの
ポタリングだとしても、
パンクした時に自分で直すのは
当然なんですが、

フロアポンプではない
いわゆる【携帯ポンプ】で
7bar以上まで上げるのは、
不可能では無いものの、
非現実的で、

現代では、
ほとんどの人がCO2ボンベも
持って行くと思います。

因みに私は、

【ツーリング中のパンク修理】
に関しては
スペアチューブに交換したら、
携帯ポンプで、軽く( 1.5barくらい )
空気を入れてから、
リムとタイヤビードの間に
チューブが噛み込んでいないか
【必要充分以上】に確認します。
(ソレに 3分位は時間を掛けています)

万が一でも、
リムとタイヤビードの間から
チューブがはみ出して
バーストなんかしたら
死ぬ程恥ずかしいですからね。

なので、
ホイールを外してチューブを入れ替え、噛み込みが無いか確認が終わるまでに、トータルで10分近くは掛かってしまうのですが、

そこからは
CO2ボンベで一気に入れます。

50歳過ぎたジジイが
携帯ポンプだけで7barも入れたら
腕がパンパンになって
走れなくなりますからね。(笑)

フレームとボトルケージの間に挟む形で
共締めして取り付ける
CO2ボンベ用アタッチメントは
各社から出ており

私も、
一番軽量である
【BBB】のアルミ製の物を使っています。

イメージ 1


 ↑の画像で、
 普通の人が使わない物が
 写っていますが分かるでしょうか?

 解りやすく単品にして、
 アップ画像にしてみます。

イメージ 2


 これは、自作した
【CO2ボンベ脱落防止ナット】
 です。

ネット上でも色々な人が、
CO2ボンベが走行中に
落ちてしまったことに気付かずに
パンクした時に気付いた。

なんて書いてありますよね。

その時は、
絶望的ブルーな気分だったでしょうね。

だから、
そうならない様に、
逆(上)方向からボンベをネジ込んで
落ちない様にしている人もいます。
(つまり、上下逆さまになる)

私は、
それだけは【見た目がイヤ】なので
何とか落ちない様な策は無いか、
考えていて、突然閃きました。

【ナットで固定すれば良い】と。

手で締められて、
出来るだけ軽量なナットを探していて、コレ↓ を見つけました。
【POM】という材質の
蝶ナット(ウイングナット)です。

https://item.rakuten.co.jp/nejiya/00t1030000080000000_b/

コレの【M8サイズ】を買って、
ネジを切り直して使うのです。

使用するタップはコレです。

イメージ 3


ユニファイの【細目】規格で、
 【3/8-UNF24 】 です。

近所の工具専門店で買いましたが、
ホームセンターには
この様な
【インチの細目規格】は、
置いて無いと思います。

アマゾンなら買えると思いますが...。

下穴ドリル径は、
Φ8.3mmか、Φ8.4mmでOKです。

もし、
金属製の蝶ナットを使う場合は、
下穴のドリルは、Φ8.5mmかΦ8.6mmに
した方が良いでしょう。


私は先タップと中タップの
両方買いましたが作ってみた結果、
【先タップのみ買えばOK】です。

貫通穴だから、
先タップでも完全に通してしまえば、
規格通りのネジ山が出来上がりますし、

逆に、
先タップの先端から1/3くらいで
【あえて】
ネジ切りを止めれば、
完全なネジ山にならず、
【キツめ】のネジになるからです。

素材が樹脂だから、
不完全ネジ部を残しても強引に回せば
無理矢理入ってしまいますし、
キツめのネジ山にした方が
緩むことが無くなり、
より今回の目的には合っています。

これで、合うネジ山を作ってから
外形をカッコ良く
【小ぶり】に削り込んで使うのです。

外形を小さく削り込むのは、
勿論、カッコ良さの為でもありますが、
そうしないとボトルケージに
蝶ナットの羽が干渉して、
回せないからなのですがね..... 。

やり方ですが、

先ず、
プラスチック用ニッパーで
パチンパチン、と、
大まかに羽部分を切った後に、
【オルファのカッターナイフ】
で、サクサクと削りました。

コレを使う様になってからは
走行中にCO2ボンベが
脱落したことは一度もありません。

樹脂製の一番の利点である
軽量性についてですが、

4個作りましたが、
キッチンスケールに
4個とも乗せても
【 0g 】 のままです。
(つまり反応しない)

だから、
重い方に見積もっても、
1個辺り【0.3g以下】に
なると思いますが、

ウチにある秤では、
1グラム単位でしか量れないので、
正確な重量は分かりません。

100個位作れば、
正確に分かるでしょうがね。

パンクして、
現地で使用したCO2ボンベを
棄てて来て場合でも、
このナットだけは、
小銭入れに入れて持ち帰ります。
又 同じ物を作るのは面倒なので(笑)





前回の記事でエンド幅修正治具を
お見せしましたが、実は既にママチャリには施工しており、それをココに載せるつもりでしたが、フォトアプリを弄っていて、何を間違えたか施工途中の写真を消去してしまいました。
これだからアナログ親父とバカにされるんですよね。

と、いう訳で今回は、
私のポタリング用小径車の
フォークエンド幅を修正してみたいと
思います。

イメージ 1


2008年式KHS F20-R です。

フレームのアメリカ国旗の上から
旭日旗を貼っているのは
単なるファッションで、
私の思想を現している訳ではありません。

これを買ってから、かなりの年月が経ちますが、フレーム以外は全てパーツ交換しています。
メインコンポは黒いクランクも含めて
7700デュラです。
(溶接構造中空クランクだから、カラーアルマイトが非常に難しかった。)

ホイールが小径な分だけ
当然ギヤ比は上げてあり、

トップは、58T×11Tにしていて、

以前 お見せした
デローザのトップ53T×14Tと、
脚1回転で進む距離を合わせてあります。

自作部品も多いし、
カラーアルマイトを多用しています。
速さの為の改造というより
盆栽的に弄くり回して悦に入る為の
変態自転車です。

この自転車の唯一の気に入らないところは、フロントフォークのエンド内幅が
102mm近く、
【脱落防止の爪を削り落とした】
にも関わらず、
ホイール装着時にクイックのハウジングナットを回して、大幅に拡げる必要があることです。

だから、
これのエンド幅を100mmに修正したいので、治具を作ったのです。

イメージ 2


ホイールを外して実測します。
101.73mmと
かなり広いのが分かります。

ついでに作った100mmのゲージです。
画像では分かりやすくデジタルノギスで
測っていますが、
実際には、
ミツトヨのマイクロメーターで測ると、
100.006mm でした。

イメージ 3

イメージ 4


片側に合わせると反対側はこれだけ隙間が出来ます。

さて、それでは、
治具を取り付けて修正して行きます。

イメージ 5

ピンぼけでスイマセンが
両側エンドに修正治具を
【ガッチリ固定します】
 こうすることでエンドの平行が大きく狂うことを防ぎます。

そこからは、
徐々に真ん中のターンバックルを回して治具を狭めて行きます。

少しずつ回しては治具を外してエンド幅の変化を見ますが、
【全く変わりません。】

イメージ 6

ついには完全に締め切って85mmにしましたが、治具を外して測定した結果は、
【全く変化ありません。】
ガックリ........ 。

ママチャリのフロントフォークの時は、
施工前は103.2mmもあったのに、
87mmまで狭めて外したら、
99.8mmになってくれて、
アッサリ成功したのになぁ...... 。

うーん、材質がアルミだし、
何よりも小径車だから、フォークブレードが短いのがダメな理由みたいです。
ターンバックルを回す時の手応えも
ママチャリの時より遥かに固い感じです。(感覚的には3倍以上硬く感じる)

85mmまでしか狭められない治具では
これ以上はどうにもなりません。

という訳で、また義弟の会社に行き、
NC旋盤で治具を作り直しました。
単品画像は撮り忘れましたが、
前回より10mm余分に、
75mmまで狭められる様にしました。

KHSのフォークは非常にしぶとく、
78mmまで狭めてもほとんど変化無しでした。

そしてやけくそになり、
新しい治具の限界である75mmまで狭めてみて、

イメージ 7

それから治具を外します。
さて結果は?

イメージ 8


おぉっと!いきなり99.5mmです。

若干、狭め過ぎになりましたが、
フォークエンドの下端には
大きなRが付いているので、
このままでもスコンと嵌まりますし、
クイックの操作のみで良く、

【ナットを回す動作】
は、全く必要無くなりました。
(つまりレバーを倒し込むだけで良い)

一度狭めた物を広げるのだけは、
絶対にやってはなりませんしね。

それにしても、
金属のスプリングバック量は
特にパイプ状の物は、
本当に読めないですね。

日東ハンドルのアルミハンドルを曲げている人とか、ヨシムラの手曲げマフラーを作っている人なんかは、
もし前回の私の記事を見たら、
「そんなんじゃ全然足りねぇよ」
って思ったかも知れませんね。

金属を削る仕事は永年やってるんですが、
曲げたり絞ったりする仕事が
未だに職人の経験に頼っているのは
カンが物をいうからなんでしょうね。

なお、

今回の記事は真似をしないで下さい。
後で見たら、
フォーククラウン(肩)の塗装に
薄っすらとクラックが入っていました。
【ショック!】

この頃のKHSは、
今で言う、キャンディ塗装とか、
昔の自転車マニアに分かる様に言うと
フランボヤン塗装という物で、
金属地にプラサフまでは
ソリッド塗装と変わりませんが、
その上に目の荒いシルバーフレークを吹いてからクリヤーレッドを吹いています。
更にデカールを貼って、最終的にクリヤーを厚塗りしてデカールを閉じ込めています。

だから普通のメタリック色より遥かに
塗膜が厚いので割れたのでしょう。

手応え的には、
フォークのアルミ地にはクラックは入っていないでしょうが、X線検査をしている訳ではないので、多分大丈夫だと思って乗るだけです。

自分がやった加工のせいでケガをしても
誰にも文句は言えませんからね。

なので、他人から頼まれてもやりません。










私が自転車マニアなのを知っている
友人とか、会社の同僚から、

最近、依頼が多いのが、
ママチャリホイールを700C化してくれ 
とか、クイックリリース化してくれ
と、いうものです。

(私の通勤用ママチャリが
そうしているからなのでしょうが)

因みに、

シングルウォールの安物リムで組み直したり、
中空シャフトに交換したり、
色々な方法を試しましたが、

【結論から言えば】

特に、
【フロントホイールに関して】は、
シマノの最安値の完組ホイールを
買うのが一番安く上がります。

どんなに安物の鉄下駄でも、
ママチャリの純正ホイールよりは
遥かに走りますしね。

リヤは、
ドラムブレーキだったりすると
その方法は使えず、
【キャリパーブレーキ化が出来ない】
のであれば、
元々のドラムブレーキ付きハブ
を活かして、
中空ハブシャフトに交換とか
リム交換をするしか無いのですがね 。

因みに、
キャリパーブレーキ化が出来るか
出来ないかは、
【シートステーブリッジの形状】
に、よります。

シマノの完組ホイールは、
フロントだけで売っていることは
少ないけど、

型遅れの在庫処分品(新古品)なら、
アマゾンでも
【前後セットで1万円を切る】
ことも 時々あります。

ただし、 
その様なホイールを買って、 
一番困るのは、
エンド幅が合わないことです。

フロントなんか
ダホンを除けば全部100ミリだろ?
って思ってるアナタ。

【甘い】ですよ !

【あ〇ひ】とかで
2万円以下で売っている、
中国製のママチャリなんて、
エンド幅という概念さえ無く、

私が今まで見て来た中では、
フロントに関しては、

【ハブのOLD寸法】は、
実測 89mm から 101mm、

【車輪を外したエンド内幅】は、 
実測 95mm から 105mm と、
【超絶!にテキトー】です。

勿論、ナット締めだから、
広めでも無理矢理締め付けてしまえば
止まりますけどね。

ただ、クイックリリース化すると、
エンド幅がハブのOLD寸法より広いのは
非常に困るのですヨ。

狭い方向なら、
【少しだけなら】良いのですがね。

例えば、100mm幅のハブに、
フロントフォークの
エンド内幅が102mmだったとしたら、

脱落防止エンドで無ければ、
外す時はレバー解除して、
上から叩けば外れますが、

嵌める時は
クイックのハウジングナットを
大幅に緩める必要があり、
嵌まったらナットをクルクル回し、 
エンド幅を強制的に縮めてから
最後にレバーを倒し込むという、
非常に面倒で無駄な作業が
必要になります。

そんなの、
全然 (クイック) じゃ無いじゃんかヨ!
(脱落防止エンドも、動作としては同じ様なもんだけどね)

だから、
フロントフォークのエンド幅は
ハブのOLD寸法より、
チョッとでも広くてはダメなんです。

その点、
前々回書いた、
大瀧製作所さんで肩下寸法を詰めた
フロントフォークのエンド幅は、
実測で99.9mmになっていて、
正に 【神の様な精度】
で、仕上がっています。

クイックレバーを解除してから、
ステムを掴んでフロントを持ちあげれば
ホイールは、スルッと外れますし、
嵌める時にもスコッと嵌まります。

つまり、
ハウジングナットを回す必要が
全く無く、レバーを倒し込む動作だけで一瞬で固定出来るということです。

こういうのを、
本物のクイックリリースというのです。

現実的には、
フォークエンドの下端にも
多少はRかC面が付いているでしょうから
スコンと嵌まるには、
マイナス1mm位までなら
全く問題無いでしょう。

(シマノが8速ハブを130mmにした時に
126mmのフレームにも無理やり嵌められる様に、ロックナットの外側にRを付けていたのは有名な話ですしね。)


と、いう訳で、
エンド幅を自在に調整出来る工具を
自作してみました。

イメージ 1

イメージ 3


パッと見ただけでは
解らないと思いますが
↓の、
バラした部品構成を見れば
理解出来ると思います。

イメージ 2


両外側はM9-P1.0で、
ピスト車やクイックの前輪ハブシャフトと同じ規格です。

真ん中のネジは、
ターンバックル構造で、
片方は左ネジ(逆ネジ)です。

つまり、ターンバックルを回すことで、
幅が拡がったり狭まったりする訳です。

一番狭めた状態で85ミリ、
拡げた状態で120ミリ位になります。

そこまで狭くすることも拡くすることも無いと思うでしょうが、

例えば、
内幅102ミリ位のエンド幅を、
100ミリジャストに矯正する為には、
スプリングバック分を見越して、
一旦は90ミリ以下まで縮める必要があるのです。

これは、
スチール製フォークなら
全然大丈夫だけど、

アルミ製フォークブレードなら、
クラックが入るかどうかの、
ギリギリの瀬戸際だと思います。

材質やフォーククラウンの強度によって、
スプリングバックは全く変わりますから、少しずつ現物合わせでやるしかありませんが、

今度の休みの日に実際に使ってみます。 
 【注!】

(言うまでも無いでしょうが、
カーボンフォークには全く使えない技です。割れます!)





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